大阪環状線の発車メロディーが面白いと話題に!

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大阪市内をぐるっと一周して走るJR線、その名もずばり「大阪環状線」。

大阪駅から時計回りで走ると、京橋や大阪城公園、鶴橋など市内東側の駅をたどり、南の玄関口・天王寺駅に達してちょうど半周。
その先、新今宮を過ぎて今度は市内西側の下町を周り、西九条を通ってまた大阪駅に戻ってくるという、文字通りの環状線です。さしづめ、東京で言う山手線のようなJR線です。

この大阪環状線各駅で、駅ごとに異なる、ちょっとこだわった発車メロディーが採用されているのはご存じですか?

昨年春に一部の駅から導入が始まり、今年の春には全駅で流れ始め、大阪ではちょっとした話題に。
それも発車メロディーのために作られた曲ではなく、聞き覚えのあるお馴染みの曲が多く使われています。
そしてそれぞれ、その駅にちなんだ曲が使われると言う、大阪ならではのこだわり方も。

そんな、大阪環状線各駅の発車メロディーに使われている曲と、その隠された選曲理由とともに、先ほどの時計回りの駅順でご紹介してゆきます。

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大阪駅「やっぱ好きやねん」

大阪に深くこだわり大阪を強く愛していた、やしきたかじんさんの名曲です。
この歌のサビの部分「やっぱ好っきゃねん~♪」の部分がアレンジされて、電車の発車の際に使われています。
大阪の人々からも愛されていたたかじんさんですので、大阪駅の環状線ホームでは、この発車メロディーに合わせて口ずさんでいる人も、時々見かけます。
それだけ、大阪の人々の心に染み付いている、大阪を代表する曲です。大阪駅の発車メロディーには一番相応しい曲ですね。

天満駅「花火」

大阪出身のシンガー、aikoさんのヒットナンバーです。
aikoさんご自身やこの曲自体、天満駅とはあまり関係ないですが、大阪の夏の風物詩、天神祭の名物である花火にちなんで採用されました。
ただ、少しツッコミをいれると、天神祭の花火を見る最寄り駅は、大川沿いにある次の桜ノ宮駅や、少し離れた京阪線・地下鉄線の天満橋駅になります。
また祭が行われる大阪天満宮も、少し南を走るJR東西線の大阪天満宮駅が最寄り駅ですので、遠方から初めて来られる方はご注意を。
この天満駅は、日本一長い商店街として知られる天神橋筋商店街の中にあり、この駅で降りた所から天神祭の花火を見るには、ちょっと難しいと思います。

桜ノ宮駅「さくらんぼ」

電車が大川を渡る鉄橋を越えた所にある桜ノ宮駅。
その駅名の桜にちなんで採用されたのが、大塚愛さんの「さくらんぼ」。大塚愛さんも大阪出身です。
その名の通り、桜ノ宮駅周辺の大川沿いは大阪屈指の桜の名所です。
でもサクランボのなる桜の木と、私たちが連想する花がたくさん咲く桜の木って、厳密には違う品種ですが…、
まぁそんな細かいことは気にせず、軽いノリで決めてしまうのも、大らかで楽しい大阪ならではですね。

京橋駅「大阪うまいもんの歌」

この題名だけ聞いても、大阪以外の方はほとんどご存じないと思います。
元々はアメリカ民謡の「ゆかいな牧場」のメロディーに乗せた替え歌なんです。
「大阪にはうまいもんがいっぱいあるんやでぇ~♪」という歌詞に続いて、たこ焼きなどの大阪グルメが並ぶ、言わば、ご当地替え歌。
梅田や難波とは違った、気軽で庶民的で賑やかな街・京橋をイメージして採用されました。
でも、京橋と言えば「グランシャトーの唄」が有名で、そちらを発車メロディーにして欲しかった、と言う意見もありますね。

大阪城公園駅「法螺貝」

大阪城に近いこの駅だけは、他の駅とは大きく趣が異なります。
大阪の陣など、戦国時代の戦を連想させる法螺貝の音を使ったオリジナル曲で、電車の発車を知らせるのです。

森ノ宮駅「森のくまさん」

こちらも桜ノ宮駅と同様で、単に駅名の「森」だけに引っ掛けた選曲です。
森ノ宮駅にも文字通り、神社や大阪城公園の森が近くにあり、緑の少ない大阪市内でも、比較的、緑に恵まれた街です。
さすがにその森には、くまさんまでは居ないと思いますが…。

玉造駅「メリーさんのひつじ」

この曲も皆さんお馴染みのアメリカ民謡。しかし玉造の街の謂れや由来とは関係がありません。
最近玉造駅にオープンした高架下の商業施設に並ぶ窓、それが少しずつ高さが違いますが、実はその高さの違いが「メリーさんのひつじ」の曲の音階になっている…という、オチです(笑)。

鶴橋駅「ヨーデル食べ放題」

15年ほど前に話題になったコミックソングです。
歌詞は「や~きにくや~きにく食べホーダイ~♪」。鶴橋名物といえば何と言っても焼肉!その焼肉食べ放題のイメージからこの曲が採用されました。

桃谷駅「酒と泪と男と女」

河島英五さんの懐かしい名曲です。
河島英五さんも大阪出身のシンガーソングライターで、この桃谷駅近くにもご縁があったとか。

寺田町駅「Life Goes On」

大阪環状線のイメージソングにもなっている曲で、大阪のヒップホップグループ「韻シスト」が書き下ろした曲。
それが何故、寺田町駅なのかと言うと、天王寺を時計回りに走り出した電車がグルっと回って天王寺に戻る前の最後の駅が、寺田町駅。そしてこの寺田町から次の一周に向けて新たなスタートを……という、少々回りくどい意味合いで選ばれました。
まぁ、環状線だけに、回りくどいのも仕方ないようで。
(この最後に紹介する福島駅でも、同様な回りくどい理由が出てきますよ。)

天王寺駅「あの鐘を鳴らすのはあなた」

これもよく知られている、和田アキ子さんの名曲です。
駅名の由来にもなった近くの四天王寺の鐘にちなみ、それに和田アキ子さんが天王寺区の出身と言うこともあって、この曲が採用されました。
ただ、和田アキ子さんは天王寺区の出身と言っても、本当は鶴橋駅の近くの方ですが、これも細かいツッコミということで…。

新今宮駅「交響曲第9番・新世界より」

この新今宮駅ではいきなりクラッシック音楽からのアレンジです。
新今宮駅近くには大阪の名所「新世界」があります。それ以上は、何も言わなくても、もうお分かりですよね(笑)。
シャレですよ、大阪人得意のシャレです。

今宮駅「大黒様」

こちら今宮駅では、文部省唱歌でもある大黒様の唄。
今宮駅近くにある大国主神社にちなんで選ばれました。

芦原橋駅「祭」

先に書いておきますが、北島三郎さんの唄「まつり」ではありません。
芦原橋駅付近は、昔から和太鼓作りが盛んな場所で、この地元で活動する太鼓集団「怒」のオリジナル曲です。

大正駅「てぃんさぐぬ花」

この唄は沖縄の民謡。大正駅のある大正区は、沖縄から移住した人が多く、今も街には沖縄文化が溢れる場所として親しまれています。
そんな沖縄のイメージから、この唄が発車メロディーに選ばれました。

弁天町駅「線路は続くよどこまでも」

この曲も皆さん馴染みの歌です。
なぜ、弁天町駅なのかというと、数年前まで弁天町駅前にあった「交通科学博物館」にちなんで選ばれました。
しかし、次の西九条駅など近くを走る阪神電車の駅でも、この「線路は続くよどこまでも」の曲が、列車接近メロディーとして使われているので、阪神電車から環状線に乗り換えて弁天町駅に来ると、何だか少し戸惑うかもしれませんね。

西九条駅「アメリカン・パトロール」

この曲も耳馴染みのある、古き時代のアメリカのメロディー。
西九条駅とアメリカ…はあまりピンと来ないですが、西九条駅は、USJに向かうときの乗換駅。
そこでUSJを連想させアメリカのイメージのあるこの曲が、発車メロディーに。

野田駅「一週間」

ロシア民謡で「日曜日に市場へ出かけ~月曜日は~~」というよく知られた曲です。
では何故、野田駅がこの曲なのかというと、近くに大阪市中央卸売市場があるから。
市場つながりで、この曲が選ばれています。

福島駅「夢想花」

さて、大阪駅を出発して環状線で一周してきた最後の駅に。この次は最初の大阪駅に戻ります。
で、この福島駅の発車メロディに選ばれたのが、円広志さんの往年の大ヒット曲「夢想花」。
♪飛んで飛んで~回って回って回って回るぅ~…と、正に市内を一周して福島駅まで回ってきた、環状線に相応しい曲ということです。
この夢想花、福島駅自体には特に関係なさそうですし、大阪出身の円広志さんも福島駅には特別な所縁はないようです。
寺田町駅と同じく、大きな駅の一つ前という位置づけだけが、この曲が選ばれた理由のようです。


いかがでしたか?

なるほど!と思える選曲あれば、中には単なるシャレや、ちょっとツッコみたくなる選曲理由の駅もありますね。
そんな大阪の独特なセンスで選ばれた、この全19駅の発車メロディー。
覚えておくと、初めての駅でもイメージしやすくて便利かもしれません。

大阪駅では「やっぱ好っきゃねん~♪」と感慨深く口ずさみ、またある駅では「なんでやねん!」「そのまんまやがなっ!」ってツッコミを入れている関西人が乗っている大阪環状線。
それを楽しみに電車で一周するのも、気さくな大阪の街や人を観察できる良い体験だと思いますよ。

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