八ヶ岳や南アルプス、富士山や奥秩父山地といった山脈に囲まれたエリアとして観光客だけでなく、登山客も多く訪れる山梨県は広大な自然から生み出されたグルメが宝庫ともなっています。そんな山梨県のグルメは地元の方だけでなく観光やビジネスで訪れた方をも唸らせる存在です。今回は山梨で人気のご当地グルメを厳選してご紹介します。
・甲府鳥もつ煮
出典:富士の国やまなし観光ネット
ニワトリのモツを醤油や砂糖で照りが出るまで甘辛く煮られた山梨県のB級ご当地グルメ。モツ独特の匂いが醤油でカバーされている事で、モツが苦手な方からも大人気。レバーや八ツ、ミノといったあらゆる部位が使用されている事で食感も楽しめます。
2010年に開催されたB-1グランプリでは初出場ながら見事グランプリを獲得。甘辛い濃厚な味わいが白いご飯にピッタリですが、ビールや日本酒との相性も抜群。スタミナを付けたい夏にもお勧めのご当地グルメです。
・ほうとう
出典:トラベルブック
山梨県の郷土料理として親しまれており、「農山漁村の郷土料理百選」の一つとしても選ばれています。小麦粉を練って作られた麺をカボチャやニンジンといった野菜を味噌仕立てで煮込んだ郷土料理。ほうとうと言えば一昔前の料理と言うイメージを持たれてしまいますが、山梨のほうとうは今も県民から愛されえている郷土料理となっています。
小麦粉の麺を煮込む程にトロみが出てくる事で食べ進める程に体中がポカポカ。年中食べられるほうとうは特に冬の寒い時期にはピッタリ。エリアによって麺の形状が異なり、各家庭によっても味付けが違う為、お袋の味とも言える郷土料理です。
・吉田のうどん
出典:富士山ブログ
富士吉田市のご当地グルメとして訪れた方から絶賛されています。富士山麓の名水が使用された麺は太麺はコシが強く、噛むほどに旨味が広がります。
ツユは味噌や醤油ベースとさまざまですが、吉田うどんのトッピングと言えばキャベツ。さらに使用される肉は山梨ではポピュラーな馬肉。臭みも無く赤身となっている事で、ヘルシーさが女性たちから人気上昇中。
また「すりだね」と呼ばれるゴマやトウガラシ等から作られた薬味がピリッしたアクセントが堪らなく、一度食べたやみつきになるグルメです。
・青春トマト焼きそば
出典:マイナビニュース
全国各地ではご当地焼きそばは数多くありますが、山梨のご当地焼きそばと言えば青春トマト焼きそば。この焼きそばはなんとミートソースがたっぷりと掛けられているのが特徴的。
山梨の特産品となっているトマトとブランド豚「フジサクラポーク」が惜しげも無く使用されたミートソースの甘酸っぱさが青春時代を感じさせてくれる事が名前の由来です。トマトの酸味とブランド豚の旨味がたっぷりと凝縮されたミートソースが焼きそばとの相性抜群。昭和40年から50年代に喫茶店で提供されていたミートソース焼きそばは、今や多くのお店で味わえるB級グルメとして、多くの方のお腹を満たしてくれます。
・大月おつけだんご
出典:Yahoo!ブログ
昔話の桃太郎伝説が今尚語り継がれる大月市の郷土料理と言えばおつけだんご。小麦粉と水で作られたモチモチとした食感が堪りません。
そんなだんごと地元で獲れた人参や里芋、大根といった野菜が濃い目の味噌仕立ての汁でグツグツと煮込まれる事で、旨味がグンとアップ。味噌と野菜の旨味がだんごにたっぷりと染み渡り、体のから芯温まる逸品です。近年は味噌ベースだけでなく醤油や塩ベースのおつけだんごも登場し、常に進化を続けている郷土料理となっています。
・信玄餅
出典:ファイナルファンタジー
銘菓としても大人気のスイーツと言えば信玄餅で決まり。モチっとしながらも口どけの良い餅と芳醇な香りが豊かなきな粉は抜群相性。
これだけでも絶品スイーツなのですが、甘さスッキリの黒蜜をたっぷりと掛ければ至福の時を感じられます。温かいお茶にピッタリなスイーツは日頃頑張っている自身へのご褒美は勿論、お土産としても重宝されています。
・甲州地鶏
出典:www.kosyujidori.com
劣性白ロックとシャモから誕生した山梨県の地鶏である甲州地鶏。広大な自然の中で120間放し飼いにされた地鶏は程良い弾力がありながらも過熱しても硬くなり難い肉質が人気急増中。
ジューシー旨味が肉が溢れ出し、塩だけで味付けしても口いっぱいに鶏肉本来の味わいが広がります。煮込みは勿論、串焼きでも存分に堪能出来る味わいは有名マンガ「美味しんぼ」にも登場する程の美味しさです。
・汁だく焼きそば
出典:あなたのかわりに
汁だく焼きそばはメディア等でも取り上げられている程、近年人気中沸騰の山梨名物。キャベツやお肉、モチっとした麺がたっぷりのウスターソースで炒めたソウルフードとして地元の方だけでなく、県外からも多くの方が求めるグルメとして人気が高まっています。
ウスターソースがたっぷりと使用されている事で「しょっぱい」というイメージがありますが、意外とさっぱりな味わいにリピーター続出。忘れた頃に食べたくなる魅惑の焼きそばです。
・かっぱめし
出典:河口湖
山梨県の観光地として年間多くの方が訪れる河口湖ではかっぱ伝説が数多く伝わっています。そんなかっぱ伝説をモチーフに誕生したのがかっぱめし。白いご飯の上にキュウリの浅漬けと長芋のとろろといったシンプルな丼物。
しかしさっぱりとしている事で、夏の暑い時期でも幾らでも食べれてしまう河口湖の名物として観光で訪れた方から人気なのです。河口湖周辺の飲食店50店舗以上で提供されており、さまざまなトッピングでオリジナルのかっぱめしを味わう事が出来ます。
・せいだのたまじ
出典:農林水産省
上野原市で小ぶりのジャガイモを皮ごと味噌や砂糖、みりんにんて煮詰めた郷土料理。「せいだ」はこの地域ではジャガイモを指し、「たまじ」は味噌煮を意味しています。小ぶりで料理になかなか使用出来ないジャガイモであっても、丸ごと使用出来る調理法として考案されたのがせいだのたまじ。
家庭により味噌のみで煮詰めたり、水を一切使用しない等、家庭の数だけせいだのだまじが存在しています。濃い目の味付けがお茶のお供やご飯、晩酌の肴としてもピッタリ。古き良き郷土料理として、今日も食されています。
山梨県は海に接する事の無い県とも言われていますが、山々によって育まれた豊富な食材が溢れています。
そんな食材たちから山梨を代表する郷土料理やB級グルメが数多く生み出されているのです。