北海道に住んでいる人にしかわからない食文化がたくさんあることをご存じでしょうか。それは、ザンギや焼きそば弁当など、TVで何度も取り上げられているものばかりではありません。
今回は、そんな北海道と道外地域の食文化の違いあれこれをご紹介します。もしかしたら、これが北海道だけの食文化ということを知らない人もいるかもしれません。

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赤飯には甘納豆

おめでたい時に食べるお赤飯。北海道のお赤飯は、家庭で作るものも、スーパーのお総菜コーナーで売られているものも、食紅で色を付けたもち米に甘い金時豆の甘納豆を入れて炊いたものです。
道民なら「それが普通じゃないの?」なんて言いそうですが、北海道以外のお赤飯は、「ささげ豆」という小豆の仲間の豆を入れて炊き、その豆の色素で自然な赤みを出したものを指します。なぜ小豆ではないのかというと、小豆はお腹から割れやすく、切腹を連想することから避けられたのだとか。
でも、道民は、あの不自然なピンク色の甘いお赤飯にゴマ塩を振って食べるのが、おめでたくて美味しいと思ってしまうんですよね。
芋堀りはジャガイモ
秋と言えば芋堀りシーズンです。誰でも一度は、幼稚園や保育園で芋掘り大会に参加した思い出があるはず。
こんな芋掘りの思い出を話していて、道外出身者と話が食い違ったことはありませんか?「掘った芋でいももち作ったよね~」なんて言って「?」という顔をされたこともあるのではないでしょうか。
そう、北海道以外のほとんどの地域では、芋掘りと言えばサツマイモ。ジャガイモを掘るのは、北海道と東北の一部の地域だけなのだとか。
これはやはり気候風土のせいで、北海道では子供にたくさん掘らせてあげるほどサツマイモが上手に育たないのです。
ジャガイモなら北海道の気候に合うため、放っておいてもたくさん収穫でき、専門家でなくても栽培しやすいのだそうです。
なぜアジフライが北海道ではメジャーでないのか

テレビ番組などでよく見る、安価な魚料理の代表・アジフライ。
北海道では、置いていないこともないけれど、そんなにメジャーではありませんよね。
それがなぜかと言うと、北海道を代表する大衆魚、ホッケの存在のせいなのです。
北海道民に「魚のフライと言えば?」と尋ねたら、大半の人が「ホッケフライ!」と答えるのではないでしょうか。
ホッケは、一年中獲れて安価、そして肉厚で下処理も楽で、癖が無く骨離れが良くて食べやすいという素晴らしい魚です。
では、なぜ本州ではホッケフライがメジャーにならないのかと言うと、そもそも北海道以外ではあまり獲れない魚で、しかも鮮度が落ちやすいので北海道から輸送も難しいためです。
生のホッケを贅沢に揚げたホッケフライは、北海道でしか食べられない味覚の代表格です。
個人的には、アジフライより美味しく感じます。
当然、冬でもアイスを食べますよ
道外の人に言わせれば、「北海道民は冬でも暖房をガンガンに焚いて、半袖でアイスを食べる」という印象が強いようです。
これはまさに事実と言えるでしょう。
北海道は冬が厳しいため、室内を快適にすることへのこだわりが強いです。
そのため、暖房を強めに焚いて、食後のおやつに、お風呂上がりにと、冬でも冷たいアイスを楽しんでいる人は多いはず。
反面、本州の方では、冬季の気温が高いために暖房があまり強力でない住居が多く、コタツに入って温まったり、エアコンの暖房機能で凌ぐのが普通なのだとか。
確かに、そんなに暖かくない室内でアイスを食べたら、身体が冷えてしまいますね。
また、北海道民に言わせると、冬は外が寒いから、アイスを買っても帰宅途中に溶けなくて良いという意見も。
こんな合理性も、北海道ならではです。
全国的には、「番茶=ほうじ茶」ではない!

道外の人に、北海道の食卓で「番茶飲む?」と言われて出されるものが、全国的に言う「ほうじ茶」で驚いた、という話を聞いたことはありませんか?
北海道と東北の一部の地方だと、番茶=ほうじ茶というのが一般的ですが、実は、全国的に見るお茶の種類としては、番茶とほうじ茶は別物。
本来の番茶は、等級の高い緑茶の葉を摘み取った後の、規格外や低等級のお茶を指します。
製法も煎茶と変わらないため、お茶の水色は茶色ではなく緑色になるのです。
ではなぜ、北海道などで「番茶=ほうじ茶」になったのでしょうか。
一説によると、番茶は質が低いものが多く、美味しく飲むためにほうじ茶に加工されることが全国的にもよくあるため、いつしか大らかな北国の人が、番茶とほうじ茶をあまり区別しなくなったのでは、とか。
あなたが知っている知識はありましたか?これらのお話は、実は、北海道民が一番知らないことだったりもします。日常の食文化に深く根付いているからこそ、他の地域との相違に気付く機会が少ないのでしょう。
まだまだ北海道でしか見られない食文化はたくさんありますが、それはまた別な機会にご紹介します。あなたも一度、改めて普段の生活を見直すと、今まで気付かなかった北海道ならではの文化が見つかるかもしれませんよ。
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なぜ旭川のアイヌの方たちの記事を掲載しないのか疑問です。
私は50数年前、まだ3歳のころ、旭川、近文の川村カ子トアイヌ酋長の家に家族で間借りし、自然にアイヌ文化に
なれ親しんできました。現在の2代目酋長とは兄弟のような関係でしたが、今では純潔のアイヌ民族は
皆無だと思います。
ぜひ旭川アイヌ民族も記事にしてください。
お願いします。