北海道の花粉症事情

北海道は自然が豊かな場所ですが、もうひとつの良い所はスギ花粉がほとんど存在しない所。本州の方は、1月~3月にスギ花粉症に悩まされますよね。北海道では杉は自生していないのでスギ花粉症はないはず。しかし、スギ以外に北海道ならではの他の花粉は存在します。今回はそんな北海道の花粉事情をご紹介したいと思います。

北海道の花粉症事情

○スギ花粉ならぬシラカバ花粉が存在する!

スギ花粉ならぬシラカバ花粉が存在する!

北海道には道南を除いてスギの木がほとんどないのでスギ花粉は飛来しません。スギ花粉から逃れるために北海道に避難してくる方も中にはいます。

そのため、北海道には花粉症になるリスクがないのではないか?と思われる方もいるかと思いますが、そんなことはありません。

北海道独自の花粉が存在します。それが、シラカバ花粉やハンノキ花粉。北海道の人も少なからず花粉症になっているのが現状です。

まず、シラカバの木に関してですが、北海道と長野に多く分布され、4月から6月にかけて花粉が舞います。白い樹皮が特徴的な樹木なので北海道の木と言えば思い浮かぶ方も多いでしょう。一方、ハンノキはシラカバと、同じ、カバノキ科の木で、湿地や沼地に自生します。全国に分布される木です。

この花粉症に悩まされている道民の症状を見て見ると、スギ花粉症と同じく、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみなど。現在、シラカバ花粉症患者は全道で5~10%とスギ花粉症に比べれば少ないですが、北海道にもしっかりと種類の違う花粉症が存在するので要注意です。

○シラカバ花粉症の人が注意しなければいけない果物

実はシラカバ花粉症の人の半数の方に何らかの口腔アレルギーがあると言われていて、バラ科のモモ・りんご・なし・さくらんぼ・いちご、さらにマタタビ科のキウイもアレルギー反応がみられます。

口腔アレルギーは花粉症の時期に悪化も。ひどい人は口の中がかゆくなるだけではなく、喉が腫れたりじんましんがでてしまったり、ぜんそく症状がでてしまう人もいるそうなので注意が必要です。

シラカバ花粉症で口腔アレルギーを引き起こす原因は?

シラカバ花粉症で口腔アレルギーを引き起こす原因は?

なぜシラカバ花粉症で口腔アレルギーを引き起こしてしまうのかというと、バラ科のタンパク質の構造がシラカバ花粉のタンパク質の構造に似ていて、体の中でシラカバ花粉が入ってきたと勘違いしてアレルギー症状がでるため。しかし、バラ科の果物でも、煮たり焼いたり、漬けたりするとタンパク質が変化して、同じ果物でも口腔アレルギーが起こらなくなります。

筆者はメロンを食べると口の中がイガイガし、最近では茄子やキウイもイガイガするように。

しかし、血液検査をするもシラカバもハンノキもブタクサもアレルギー反応は見られませんでしたが、先生曰く、口の中がかゆくなったりイガイガするということはアレルギー因子を持っているのは間違いないとのこと。発症させないようにするにはやはり食べるのをやめた方がいいと言われました。北海道=夕張メロンで有名ですが、食べられずにいます。残念無念です。

皆さんもシラカバ花粉=口腔アレルギーは隣り合わせで密接ですので食べた時にかゆかったりイガイガするなど心当たりある方はご注意ください。

○北海道でも地方によって花粉飛散量が違う

北海道でも地方によって花粉飛散量が違う

北海道はでっかいどうと呼ばれるように、とても広いので花粉飛散量も違います。まず道南はシラカバ花粉の飛散は札幌の10分の1と少なく、道内でスギ花粉が一番多いのが函館。

スギの木は北に行くほど少なくなり、札幌はほぼシラカバ花粉が主。それよりも北の旭川に行くとカモガワやオオアワガエリのイネ科の飛散量が多くなる傾向にあります。

○シラカバ花粉以外の道内の花粉症事情

シラカバ花粉以外の道内の花粉症事情

イネ科→牧草地や空き地などでどこにでも見られる風媒花。カモガワやオオアワガエリなどのイネ科はシラカバ花粉症が流行る前は代表花粉症でした。5月下旬~7月中旬くらいまで飛散し、昔は夏風邪として対処されていたようです。

ヨモギ→秋の代表的な花粉症の植物で、お盆明けの8月中旬から9月下旬まで飛散します。そうは言っても、全道で見て花粉量は本州に比べると少なく、国民病までにはなっていません。

飛散時期が本州よりも短く、花粉も少なく、北海道は10月には冬支度なので本州よりも花粉量が上がらないのではないでしょうか。是非、花粉症に悩まれている方は飛散量の少ない北海道へ避難旅行をしに来ませんか?

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