長野県のほぼ中央に位置し、夏に行われる花火大会で有名な諏訪湖。周囲には美術館や博物館をはじめ観光スポットが点在しているので、一年を通して多くの観光客で賑わっています。
湖畔には上諏訪・下諏訪の温泉街もあるので、1泊してのんびり過ごすのもいいですよね!日帰りでも、気軽に楽しめる足湯もたくさんあります。
そこで、諏訪湖周辺で休日を満喫できる楽しみ方や見どころをご紹介します。ぜひ参考にお出かけください。
諏訪湖ってどんな湖?
出典:フォートラベル
岡谷市・諏訪市・下諏訪町に跨がり、湖面の標高は759m。周囲は約16km、平均水深は約4・7m。
最も深いところでも7mほどで、大きさのわりにあまり深くありません。
出典:横浜水道みちを行く
湖に流れ込む河川は30以上ありますが、諏訪湖を源とする川は天竜川だけ。その天竜川の起点となるのが岡谷市にある釜口水門で、ここで湖面の高さや流出量を調節しています。
栄養が豊富なため、ワカサギやコイ・フナなどが棲息しています。なかでもワカサギは有名で、徳川家11代将軍徳川家斉に年貢として納められたこともあったとか。
出典:TAKASUNブログ
秋から冬にかけてが、ワカサギ釣りのシーズン。真冬でも暖房・トイレがあるドーム船で釣りが出来るので、安心して楽しめます。厳寒期には全面結氷します。
出典:フォートラベル
周囲には上諏訪・下諏訪温泉があり、諏訪湖の湖底にも湧出口があります。上諏訪温泉は豊富な湯量を誇り、湖畔には大型のホテル・旅館が集まっています。
出典:ぜーぶるの徒然旅日記
一方下諏訪温泉は、江戸時代に中山道で唯一温泉のあった宿場町として栄えました。
上諏訪温泉に比べると規模は小さいものの、町内には格安で楽しめる共同浴場がたくさんあります。
諏訪湖の楽しみ方
花火大会
諏訪湖で最も有名なイベントと言えば、毎年8月15日に開催される諏訪湖祭湖上花火大会。
湖上に設置された打ち上げ台から4万発もの花火が上がります。夏の夜空を鮮やかに彩るこの花火を、例年50万人もの人々が見上げます。
出典:999匹の羊 BLOG
ほかにも例年7月下旬~8月下旬には諏訪湖サマーナイト花火が毎晩開催、また上諏訪温泉に宿泊される方への感謝のために約3000発の花火を打ち上げます。
出典:ダイヤ精機製作所
9月の第1土曜日には、全国の煙火師による新作花火を競う全国新作花火競技大会も行われます。(※いずれも2020年度は中止が決定しています。)
電話番号:0266-52-4141(諏訪湖祭実行委員会事務局)
遊覧船に乗って湖上から諏訪湖を眺める
出典:ブログ di Luna
諏訪湖では遊覧船に乗って湖上から眺めを楽しむことが出来ます。
出典:Twitter
諏訪湖観光汽船の「すわん」は、白鳥の形をした遊覧船。一周およそ30分でぐるっと諏訪湖をクルージング。
また、新しく「スターマイン号」も仲間入りしました!
出典:Twitter
天気が良ければ、船の上からでも富士山や霧ヶ峰・北アルプスなどが眺められます。また足こぎのスワンボートも。
ダックツアーに参加する
出典:obob55のブログ
42人乗りの水陸両用車に乗って、陸と湖の両方から諏訪湖を楽しみます。
SUWAガラスの里が発着場所で、所要は約55分。そのうち諏訪湖のクルーズは約20分。
出典:うみほしの部屋
一番盛り上がるのは、諏訪湖へのスプラッシュイン。水しぶきとともに大きな歓声があがります。
出典:フクロウ通信
ただ、窓がないため濡れてしまうことも。念のためレインコートの用意や濡れても大丈夫な格好で。
1人からでも参加はOKですが、最少催行人員10名からのため催行中止の場合も。
電話番号:0266-72-2650
ガイド付きのカヤックツアーに参加する
諏訪湖でもカヤックの体験が出来ます。インストラクターによるレクチャーがあるので、初心者でも安心。
出典:ハチ旅
また必要な装備などは用意されているので、手ぶらでOK。事前予約制ですが当日空きがあれば参加できることもあるので、電話で確認してみましょう。
電話番号:090-7711-3233
諏訪湖を訪れたら立ち寄りたいスポット
諏訪大社
出典:マーミ☆ブログ
927年にまとめられた神名帳には、南方刀美神社(みなかたとみのかみのやしろ)として記されていたそうです。
このことから、当時すでに信濃国一之宮として信仰されていたことが窺えます。
諏訪湖を挟んで南に上社、北に下社があり、さらに上社は本宮と前宮、下社は春宮と秋宮の4つに分かれて鎮座しています。
出典:田口織物工場
4つのお社を合わせて諏訪大社と言い、全国に約25000社ある諏訪神社の総本社です。
出典:浅間通信員
諏訪大社には上社前宮を除き、本殿がありません。上社は御山を御神体、下社の秋宮はイチイの木・春宮は杉の木を御神木としています。
古くからお諏訪様や諏訪大明神と親しまれ、一年を通して参拝客が絶えません。
出典:くまぶろ
片拝殿が弊拝殿の左右に並ぶ諏訪造りの上社本宮、ご祭神が最初に居を構えた事から諏訪信仰の発祥地と伝えられる上社前宮、出雲大社と同じ様式の長さ13mの大注連縄が架かる神楽殿のある下社秋宮、毎年1月15日に筒に入れた粥で作物の豊凶を占う筒粥神事が行われる下社春宮。
出典:SPRING DREAM
建物に施された彫刻や温泉が使われている手水舎、青銅製では日本一大きい高さ1.7mの狛犬など4つのお社それぞれに趣が異なるのも面白い。
出典:BlueRose
4社をお参りすると記念品が貰えるので、時間があればぜひお参りしていきましょう。
諏訪湖間欠泉センター
1983年に掘削作業を行っている時に温泉が噴出し、その当時は世界でも第2位の高さを誇る50mまで噴き上がったそうです。
その後は自噴しなくなってしまったため、現在は圧縮空気を送るコンプレッサーを使用して高さ5mほどまで噴出させています。
出典:信州Style
噴出する時間は9:30、11:00、12:30、14:00、15:30、17:00(4~9月のみ)です。
もし噴出の時間まで間が空くようでしたら温泉たまご作りや建物内の見学、隣接する公園内にある足湯を利用してみましょう。
出典:まみまみの気まぐれ日記
建物の2階は、諏訪湖周辺でロケを行った映画やドラマなどのポスター・出演者のサイン・台本などを展示、3階は諏訪湖祭湖上花火大会の様子がわかる写真や資料を展示しています。
SUWAガラスの里
ガラス製品を販売するセレクトショップや信州のお土産が買えるお土産コーナー、さまざまなガラスの体験が出来る工房・レストランなどが集まる複合施設で入場は無料。
出典:理容組合松本支部
また有料ですが「SUWAガラスの里の美術館」もあり、日本をはじめ世界の著名なガラス作家の作品を集めて展示。
国内最大級のガラスの玉・クリスタルボールも。体験工房ではフォトフレーム・キャンドル・はんこ作りなど、10種類の体験ができます。
諏訪湖を眺めながら、レストランでのんびりランチもいいですね。
片倉館
大正から昭和初期にかけて製糸業で栄え、シルクエンペラーと称された片倉財閥が建設。
出典:ジムニーとハイゼット(ピカソ、カプチーノ、A4とスカルペル)で旅に出よう
地域住民の厚生と社交の場を目的に、1928年10月に完成しました。2011年6月には、国の重要文化財に指定されています。
出典:旅は哲学ソクラテス
和と洋を見事に併せ持ち、クラシカルな装飾が随所に見られます。なかでも有名なのが千人風呂。
出典:長野Komachi
7.6m×4mの浴槽は大理石で造られ、深さは1.1mも。底には玉砂利が敷かれていて、足裏を適度に刺激してくれて心地いい。
周囲にはステンドグラスや彫刻などがあり、まるで美術館のよう。お湯はもちろん天然温泉です。
出典:食べログ
入浴は大人¥750・小人450かかりますが、建物の見学とセットにするとちょっぴりお得になります。
ほかにもショップや食堂もあるので、お土産探しやランチ、お風呂上がりの一杯にもぜひどうぞ!
おんばしら館よいさ
7年毎の寅と申の年に行われる、山から切り出したもみの大木を諏訪大社の社殿の四隅に建てる諏訪大社式年造営御柱大祭。
出典:川沿いのラプソディ
一般的には御柱祭と呼ばれます。よくニュースなどで取り上げられるのが、急坂を勢いよく下る木落としのシーン。
出典:広く浅くときどき深く
その木落としを、もみの木を模した装置に乗って映像を見ながら体験できるのがこの施設。直径は約40cmで長さは2・8メートルあり、3人乗り。
装置の前に120インチの画面があり、実際に行われた木落としのシーンが映し出されます。
出典:下諏訪温泉旅館組合
装置が映像に合わせて上下に揺れるので、より臨場感があります。時間は約1分と短いですが、なかなか面白い体験が出来ます。
入館料とは別に体験料(¥200)がかかりますが、この施設ならではなのでぜひチャレンジを!
出典:箱店屋横丁大家の店番日記
そのほか館内ではジオラマを使った山出しや里曳きの様子を紹介、また御柱祭で実際に使われる衣装や道具など約100点を展示しています。
出典:松ちゃん
場所は諏訪大社下社春宮の近くにあるので、参拝と合わせてぜひ見学していきましょう。ちなみに次回の御柱祭は、2022年です。
高島城
1598年、安土城や大阪城の築城にも携わった豊臣秀吉の家臣「日根野織部正高吉」によって築城されました。
出典:フォートラベル
築城した当時は諏訪湖の水が城際まで迫り、壕の役割を果たしていました。そのため難攻不落を誇り、諏訪湖に浮かんでいるように見えたことから「諏訪の浮城」とも呼ばれたそうです。
1601年からは初代藩主の諏訪頼水が入城し、以後10代藩主の忠礼まで約270年にわたり諏訪氏の居城でした。
廃藩置県後の1875年には天守閣が撤去されますが、現在の天守部分は1970年に復元しています。本丸跡は高島公園として整備され、一般公開しています。
公園にはソメイヨシノやシダレザクラなど約90本の桜の木があり、見頃の時期は多くの花見客で賑わいます。
出典:フォートラベル
天守閣内部は3階建てで1階は郷土資料室と企画展示室、2階は「築城」「藩主」「藩士」「藩政」の4つのテーマごとに調度品や武具類や貴重な資料を展示しています。
3階は諏訪湖を望める展望コーナーで、天候に恵まれれば富士山も眺めることが出来ます。
日本電産サンキョー オルゴール記念館すわのね
電子部品やシステム機器を製造し、オルゴールのパイオニアでもあるサンキョーが手掛けるオルゴール専門のミュージアム。
日本や世界で造られたアンティークから現代に至るまでのオルゴールの歴史や使われた技術などを、年代順に紹介しています。
また現代オルゴール最高峰と称されるオルフェウスを常設展示し、美しい音色も試聴できます。
1Fにある体験工房ではオルゴール作りが体験でき、ケースと約700曲からお気に入りの1曲をチョイスしてオリジナルの作品を仕上げることが出来ます。
ミュージアムや体験工房の参加は有料ですが、ショップは無料。買い物やカフェ利用、ミュージアムの入館などを利用した方は、2時間までレンタサイクルが無料で借りられます。
出典:フォートラベル
諏訪湖は一周約16kmで自転車なら1時間くらい。サイクリングロードも整備されています。
すわのねには軽食やスイーツ・ドリンクなど、気軽に楽しめるオープンテラス付きのカフェも。
見学・ショッピングを楽しんだ後は、お散歩がてらサイクリングを楽しむのもオススメです!
万治の石仏
1657年、諏訪大社下社春宮に石の大鳥居を奉納することになり、地元の石工がこの石にノミを入れたところ血が流れ出しました。
驚いた石工は大鳥居造りをやめ、その代わりに阿弥陀様を刻んで霊を納めながら建立したそうです。
これだけ聞くとちょっとホラーの要素がありますが、実際に見てみると実にシュールでユーモラスな形。
あの岡本太郎氏も、万治の石仏に対面した時は「こんな面白いのは初めて」と絶賛したそう。
出典:石仏と石塔!
側面の長さ3.8m・高さ2.6mで、正面から見ると頭部に少し違和感があります。
胴の部分とは別に造られているようで、ほぞ穴に差し込んで繋いでいます。また胴部分には「南無阿弥陀仏」や「万治三年十一月一日」「願主 明誉浄光 心誉広春」の文字が刻まれています。
出典:ウシ子とウシ夫の牛歩旅
ここでは変わったお参り方法があり、下諏訪観光協会・下諏訪商工会議所が以下のように提唱しています。
1 正面でまず一礼。手を合わせ「よろずおさまりますように」と心で念じます。
2 万治の石仏の周囲を、願い事を心で念じながら時計回りに3周します。
3 正面に戻り「よろずおさめました」と唱えてから一礼します。
下社春宮駐車場から徒歩5分くらいなので、ぜひ珍しいこの石仏へもお参りください。
ご当地グルメの「信州諏訪みそ天丼」を食べよう!
信州と言えば、日本屈指の味噌の産地。その味噌を使ったご当地グルメに信州諏訪みそ天丼があります。
出典:Our Local
2004年10月の郷土料理開発コンクールで『諏訪市観光協会会長賞』を受賞したのをきっっかけに、2005年3月から販売がスタート。
諏訪市・茅野市など13店舗が参加しています。「天ぷらに味噌?」と思うかもしれませんが、これがなかなかイケる!
出典:レアニッポン
揚げたてサクサクの天ぷらに、甘塩っぱいみそダレをかけた丼がクセになります。
車であれば諏訪湖SA下り線内のレストランや、峠の釜めしで有名なおぎのや諏訪店が便利。
変わったところでは諏訪市役所の中にある食堂。他店に比べて値段もお手頃ですが、市役所という場所なので平日の11:00~14:00のみ。
出典:A LIFE of 信州
諏訪湖のワカサギ・川エビ、信州そばの素揚げ・山菜・野沢菜・かき揚げ・季節の野菜・きのこ類など、お店によって天ぷらのネタが異なります。
時間があればぜひ食べ比べてみてください。
電話番号:0266-52-2155(信州諏訪 みそ天丼会事務局)
春には少し遅い桜の花を、夏は涼を求めに、秋には紅葉を、冬ならウィンタースポーツ。
一年中いろんな楽しみ方が出来るのが長野県の魅力の1つ。その中でも諏訪湖周辺は車でもJRでもアクセスが良く、諏訪大社をはじめとする観光スポットがいっぱい。
「ちょっと疲れたな」と思った時には、ここに来て美しい風景や温泉でパワーチャージしていってください。
※営業時間や定休日・料金などは、お出かけ前に各施設へご確認ください。