海外で生活をするとなると日本とは異なる部分がたくさんあります。ロサンゼルスならではの事情を実体験を元にお伝えいたします。実際に筆者は働きながら生活を整えるまでに2-3ヶ月かかりました。知っていればもう少し早く済ませれたことなどもあったと感じましたので今後ロサンゼルスに住む予定がある方に役立てていただければと思います。
ロサンゼルスの天候と服装
出典:旅行情報.jp
天候については冬は想像より寒いです。ロサンゼルスといえば暖かそうなイメージが大きいかと思いますが、冬はダウンが活躍するほど寒いです。日本の真冬ほどではないですが、ロサンゼルスの1番寒い時期はだいたい日本の12月頃と同じくらいです。最低気温で言うと6度あたりまで下がります。10度を下回ると体感では割と冷えて感じることに加え、カリフォルニアは日本に比べ乾燥地帯のため湿度がない分気温以上に体感は寒く感じます。
夏も同様で気温は上がりますが、湿度がないため朝晩の太陽が出ていない時間は涼しく感じます。その上、室内や店内はかなり冷房が効いていますので筆者は夏でも薄手の長袖は常備していました。日差しがとても強いため、屋外にいても直射日光を浴びるよりは薄手の長袖を羽織っていた方が体力を奪われず過ごしやすいです。
アメリカ人は日本人に比べ筋肉質で代謝もいいため体温が高く体感が日本人とは異なるせいで室内の冷房がきつい設定になっています。朝出勤の際に、寒いと感じながら長袖で出勤していると、タンクトップで歩いているアメリカ人をよく見かけます。それほど体感に差があると言うことがよく分かるいい例です。
そして街を歩いている人の足元を気にしてみてみると、90%以上がビーチサンダルかスニーカー、フラットシューズです。もちろんロサンゼルスダウンタウンで働いていた時に見かけるビジネスマンたちであれば革靴やピンヒール姿も目にしますが、ダウンタウン以外の普段の街並みでは本当に見かけません。ラフな格好で過ごしている人が多い傾向です。
交通事情
ロサンゼルスの主な移動手段は車です。バスや電車も走っていますが、日本のように全てが公共交通機関で行けるように網羅されていない現状です。車、公共交通機関のどちらも利用してた筆者の経験をからそれぞれの事情をお伝えします。
ロサンゼルスの公共交通機関
主に電車(メトロ)とバスが存在します。中にはアムトラックと呼ばれる長距離列車などもありますが今回は生活に必要な場面から考えて電車とバスについてお伝えします。
ロサンゼルスのメトロで行ける範囲は上記の路線図の通りです。中心となるのがunion stationと言う駅でロサンゼルスのダウンタウンにあります。路線図でみるとたくさん走っているように見えますがアメリカは広いため割と最寄りの駅までの距離が遠いことがあります。
そしてこちらがバスの路線図です。電車以上に慣れるまで難しいと感じる方が多いと思います。なぜならバスは時刻表や路線図にないバス停が存在するからです。時刻表には主なバス停の名前とだいたいの出発時刻しか記載されていません。そのため小さなバス停はその主なバス停の間の時間に来ると考えるしかありません。なんともアバウトな国のアメリカらしいです。
乗り方はシンプルでタップカードと言うICカードにお金をチャージすればあとはタッチするだけで電車もバスも乗車できます。バスに関しては一律$1.25で乗車できますのでキャッシュで払うことももちろんできます。しかしお釣りが出ませんので、毎度キャッシュを用意する手間を考えるとタップカードがオススメです。タップカードは駅に設置されている機械で購入できます。
公共交通機関のメリット、デメリット
メリット
・料金が安いため経済的
・慣れてしまえば渋滞を気にしなくていい
・事故に合う可能性が低い
デメリット
・本当に時間通りに来ない
筆者の経験では30分に1本しか来ないバスを待っていた際に、遅れが生じていたのか同じラインのバスが2台連続で来た。(つまり30分の遅れは全然ありえます。)
・慣れるまでは難しい。
バスの運転手の具合によってたまに迂回をして違う道を通る時があるためたどり着けるのか不安になることがある。ある程度のアバウトさを許容できる人でなければイライラすると思います。
・貧困層の利用者が多い
料金が安いと言うことは車を所有できない貧困層が利用していることが多いです。時にはホームレスのような人も乗車されます。それがアメリカで言う公共交通機関ということです。そのため車内で喧嘩が起きたり、ロサンゼルスでは合法なため大麻を吸っている人も見かけます。その点に関する理解も必要です。
ロサンゼルスの車での移動について
ロサンゼルスは車大国のため、フリーウェイにはカープール(car pool)と言う1台に2名以上乗っていれば通ることができるようなレーンが設置されているほど1人で1台乗っている割合が高いです。公共交通機関では網羅しきれていない部分が多くまた時間がかかるなど不便な点が多いため車の所有は必須と考える人がほとんどです。
カリフォルニアドライバーズライセンスの取得方法
日本のように自動車学校というものは基本的に存在しません。DMV=カリフォルニア州車両管理局(日本でいう免許の更新にいくところ)へ直接行って試験を受けるだけです。そのため費用は約$30程度で免許が取得できます。必要書類を持ってひたすら順番を待つのですが、DMVはいつ行っても激混みです。ひどい時には朝行ったにも関わらずその日中に呼ばれずに手続きができずに帰る羽目になる場合もあります。無駄な時間を過ごさないためにもインターネットで予約をすることをオススメします。
書類を提出し、手続きを終え筆記試験をパスできれば仮免が受け取れます。仮免を取得できれば助手席に免許所有者をのせて公道を走ることができますので何度か練習をさせてもらい、実技試験に備えてください。実技試験は要予約なので必ず予約をしないといけません。実技試験の方法は予約をした日時に自分で車を用意してDMVまで行く必要があります。試験は自分の持って行った車で行います。自動車学校という概念がないため、DMVで車両は用意されていません。また、仮免と同時に取ることはできないので最低でも2回はDMVへ行く必要があります。
筆記試験は日本語で受験でき、失敗してしまっても1日に3回までは受け直しができます。視力検査も1回目の段階で行いますので矯正視力の方はメガネやコンタクトが必要です。必要書類についてはお持ちのステイタス(ビザやグリーンカード)によって異なりますので予め確認をしておく必要があります。資料が足りないと門前払いされてしまいますので折角予約を取って並んでも無駄になってしまいます。お気をつけください。
車を使うにあたってのメリット、デメリット
メリット
・行動範囲が広がる
・大きな荷物を運べるため生活用品が大きいアメリカではお買い物が楽になる
・車があることで危険な目にあいにくく夜出かけることができる
デメリット
・事故に巻き込まれる可能性がある
自分自身が気をつけていても簡単に免許が取れてしまうアメリカは運転スキルの基準が日本より低いため危険運転な人が多い。
・維持費がかかる
保険に加入する必要もあるため費用がかかる。
・渋滞に巻き込まれる
実際筆者は混んでない時間帯であれば20分の距離のところを1時間以上かけて通勤していました。出勤、退勤時間の渋滞は最悪です。ロサンゼルスの中心地であるダウンタウンやサンタモニカエリアを取り囲む周辺30-50キロ圏内まで渋滞は続きます。
ロサンゼルスの食事
食事に関してはロサンゼルスは日本のものが割と簡単に手に入ります。日本に比べ割高ではありますが、日系のスーパーやレストランが多いため不自由はしません。日本食以外にも、中華、コリアン、メキシカン、タイフードなどたくさんの国のレストランが多くあるためアメリカンな食事以外にも多くの選択肢があります。
チップの文化があるため外食は日本に比べ高くつきますが日頃、自炊をするなど工夫をすれば生活における食費の割合は心配するほど多くはないです。実際に平日は家で食べ、休日は外食をする場合どのくらいの食費がかかるか試して見た所、1ヶ月で$300程度でした。因みにこれは大人2人での場合です。
ロサンゼルスの郵送事情
意外と必要となる知識が郵送についてです。アメリカでよく見かけるこのトラックがUSPS=United States Postal Servisという日本郵政のような存在に当たります。その他にもFedexやUPSなど民営の郵送会社もありますがどれも日本のような親切さはありません。受け取りにサインが必要なものであれば不在届が入っていますが、アマゾンやインターネットショッピングで購入したほとんどのものは不在にしていても自宅のエントランスドアの前に荷物を放置されます。万が一無くなってしまった場合の対応も、郵送会社の責任ではなく直接自分自身で発送元に連絡をし交渉をする必要があります。
実際に筆者も何度も荷物がロストしました。問い合わせをしようものの、USPSなどの機関はアメリカは常に回線が混み合っており1時間以上保留を待ってもオペレーターまで繋がらないことがほとんどです。
そのため、郵便を使う際は必ず住所が正しいかを念入りに確認してください。またトラッキングできる発送方法を選択し、到着するまでは必ず追跡をこまめにすることをオススメします。
アメリカから日本へ荷物を発送をしたい場合はやはり民間のUSPSがFedexや UPSに比べ料金は安いです。しかしUSPSの場合はアメリカ国内でしかトラッキング出来ないものがあるため保証を買う意味としては民間の郵送会社の方が優秀です。
またUSPSはチケットや金券類が送れないなどの制限があることに比べ保証がしっかりとしている民間の郵送会社であれば送ることができるものの制限範囲が広いです。実際にFedexでNBAのバスケットボールのチケットを日本に郵送したことがありますが、2日で日本まで到着しました。
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さらに、ロサンゼルスにはクロネコヤマトや日通も存在します。1番安心して荷物を送ることができるのはやはり筆者は日系の輸送会社だと感じます。送るものによっては割高になる場合もありますが万が一問い合わせをしたい時にすぐに繋ぐことができ、紛失の心配がないことからもロサンゼルスにあるクロネコヤマトと日通の存在は知っていて損はないと思います。
ロサンゼルスの生活知識まとめ
筆者はロサンゼルスに来て、仕事場までの通勤や車の購入、免許取得など全てのことが落ち着くまでに2-3ヶ月かかりました。働きながらの場合は土日にしか動くことができなかったためDMVの予約もなかなか取ることができなかったりと時間がかかってしまいました。日本国内であっても引越しをして環境が変われば落ち着くまでに時間が必要だと思います。アメリカはそれ以上にお役所仕事の進みは遅いですし、全てのことに時間がかかります。日本のようにスムーズで正確な手続きを期待できないのも事実です。それらのことを念頭に置いて前もって計画的に行動するためにも、知っておくと便利な情報をお伝えさせていただきました。是非参考にしてみてください。