この遺跡、見たことがありませんか?誰もが本やテレビで見たことがあり、今では教科書にも載っているほど有名な世界遺産、アンコールワット。長い間雨風にさらされて、数年後には崩れてしまうとも言われていました。
訪れてみて初めて知ったのですが、アンコールワットだけでなく、膨大な敷地には多くの遺跡がありました。それをまとめてアンコール遺跡群というそうです。アンコールワットに観光に行く際にはぜひ全ての遺跡を周ってほしいと思いますのでおすすめの周り方を紹介します。
1.カンボジアの基本情報
アンコールワットがあるのはカンボジアのシェムリアップという街です。まずは基本情報とアンコール遺跡群を観光する際のアドバイスや注意点についてまとめたいと思います。
Ⅰ、カンボジアという国
まずはカンボジアという国の情報を把握しておきましょう。
①カンボジアの地理
首都はプノンペンです。カンボジアはインドシナ半島の南側に位置し、ベトナム、ラオス、タイに囲まれています。カンボジアの南側はタイ湾に面しています。面積は約18万1035㎢でこれは日本の約2分の1程です。
②カンボジアの人口
約1470万人でそのほとんどのひとぱーせん(90%)がクメール人です。
③カンボジアの宗教
カンボジア国民の95ぱーせんが仏教徒で、国教が仏教と決められています。
④カンボジアの通貨
通貨はカンボジアリエル(KHR)。100リエルがだいたい日本円で3円ほどです。しかしほとんどの場所でUSドルが流通しており、首都プノンペンや、シェムリアップの観光地なら比較的どこでもUSドルで大丈夫です。支払いはほとんどがUSドルですが、少ないお釣りは現地の通貨リエルで返ってきます。日本から出国する時にはUSドルを用意して行きましょう。
⑤カンボジアと日本の時差
日本との時差や2時間。サマータイムなどはなく、日本時間からマイナス2時間すればカンボジア時間になります。
⑥カンボジアの物価
物価はかなり安く、現地で調達したこのパンツが、生地は薄くペラペラですが、1ドルでした。食事も1食4ドル。飲み物でいくと、ミネラルウォーターが0,25ドル。ビールなどのアルコールはお店で飲んでも、2ドルほどで、食事代はほとんどかかりませんでした。
マッサージも体験しましたが、全身指圧マッサージで1時間20ドルと格安でとても満足でした。ホテルはプール付きの割といいホテルに宿泊しましたが1泊1人3,000円ほどでした。送迎もついていましたし、ウェルカムドリンクにビールが出てきて、とても贅沢でした。筆者が選んだホテルでなくても基本的にホテル代金も安いので選ぶのが楽しくなります。しかし、観光のツアーガイドや、入場券などは観光客向けの料金になっていますので高く感じるかもしれません。
⑦カンボジアの言語
言語はクメール語で、現地の方たちはクメール語で話しますが、ホテルや観光地では英語が通じます。アンコールワットがある、シェムリアップではほとんどの人に英語が通じますので安心して観光出来ると思います。
⑧カンボジアの治安
比較的安定しています。筆者も滞在中一度も困ったりトラブルなどはありませんでした。しかしスリやひったくりなどの軽犯罪が観光地ではよくあるようなので、荷物の管理は自身でしっかりしましょう。
Ⅱ、シェムリアップまでの行きかた
日本からはカンボジアまでの直行便はありません。シェムリアップまでの直行便ももちろんありません。ベトナムのハノイやホーチミン、タイのバンコクなどに一度入ってから乗り換えるのが一般的です。
ベトナムやタイからシェムリアップまでは直行で多くの航空機が飛んでおり時間や利便性によって選べます。時間はどれを選んでも1~2時間程と短いフライトです。
Ⅲ、カンボジアへの入国準備
まずはパスポートの残存期間を確認しましょう。カンボジア入国には入国時に6か月以上の残存期間がないと入国できません。必ず確認しておきましょう。その他にカンボジアに入国するためには必ずVISAが必要です。
出発前であれば在日カンボジア王国大使館、旅行会社、インターネットの代理会社などで発行してもらえます。手数料や代理申請料金がかかり頼むところによって違いますが、1万円前後はかかります。
お金をあまりかけずにやりたい方はe-visaがよいかと思います。現地の外務国際協力省が直接オンラインで発行するVISAでネットで簡単に申し込みが出来ます。値段は手数料込みで37ドルです。しかし問い合わせや確認が出来ないため、申請完了後に自分でそれをプリントアウトして持っていく必要があります。全て自分で行わなければいけないので、心配な方は少し金額は高くなりますが代理店に通した方が確実です。e-visa申請はこちらから行えます。
他には現地到着時にVISAを取得する方法もあります。空港に到着したらVisa on arrival と書いてある方に向かいましょう。書類は事前に申請する場合と同じで値段は30ドルです。(支払いはドルのみです)。照明写真(45×35)が必要になりますので忘れずに持って行きましょう。
3種類の方法を紹介しましたが初めて行かれる方は、事前に発行していく事をおすすめします。現地で申請場所が混みあっていたり、言葉が通じなかったりとトラブルも起きますので事前に用意しておいた方が気持ちも気楽に行けるかと思います。
↑シェムリアップの空港です。
2.アンコール遺跡群巡りの際の注意点&アドバイス
無事にシェムリアップに着いたらアンコール遺跡群巡りスタートです。その前にいくつかアドバイスがありますので是非参考にしていただければと思います。
Ⅰ、アンコール遺跡群巡りに最適な服装
アンコールワットをはじめ多くの遺跡はかなりの坂道や段差、舗装されていない道を歩きますのでスニーカーなどの歩きやすい靴や動きやすい服装で行きましょう。また、遺跡は信仰の場所でもあり、地元の方たちにとってはとても神聖な場所です。露出の高い服装は見学不可とされ、入り口の門番に止められる事がありますので注意してください。キャミソール、ショートパンツなど肌がたくさん見えるものはNGです。もし、そういった服しか持っていかなかった場合にはストールなどを巻いて肌を隠して入れば大丈夫です。
Ⅱ、マナー
アンコール遺跡群はカンボジアの世界遺産でとても重要な宗教施設です。マナーを守って見学しましょう。当たり前の事ですが、遺跡を傷つけたり、遺跡に座ったりする事はNGです。またレリーフや彫刻には触れてはいけません。そういった行為をしている場合は周っているスタッフに注意される事もありますので気を付けましょう。そして遺跡内部には立ち入り禁止場所や修復中の場所が多くあります。その場所ごとに看板が立てられており、入ってはいけない事を示していますので看板に従って見学してください。
Ⅲ、アンコール遺跡群での交通手段
アンコール遺跡群は本当に膨大な敷地の中にあります。一つ一つの遺跡ももちろん広いですが遺跡から遺跡までの距離が結構あります。全て周ろうと思うと歩く事は不可能なので交通手段を考えておきましょう。各遺跡の出入り口にはたくさんのトゥクトゥクが待っており移動に困る事はありませんが、おすすめは一日または半日のドライバーのチャーターです。※トゥクトゥクとはバイクの後ろに座席を付けた乗り物です。チャーターの場合はトゥクトゥクと車の二つがあります。またはレンタサイクルという方法もあります。
①車

車ですと二人乗りの乗用車で、タクシーのような感覚で利用できます。8時間で約180ドルとやや高めです。旅行会社やホテルであらかじめ予約を取っておくのがいいと思います。
②トゥクトゥク
トゥクトゥクですと、1日チャーターでも20ドルほどで周ってくれます。トゥクトゥクは現地で直接ドライバーに交渉したりホテルで頼んで一日つける事ができます。直接交渉する場合は高値を言ってくる事もありますので相場を提示して値切ってくださいね。
筆者が借りたトゥクトゥクのドライバーさんです。ガソリンを入れに行きました。一日付き合ってもらいましたが、とてもいい方でオススメのごはん場所などにも連れて行ってもらいました。
③レンタサイクル
こちらはシェムリアップの街で貸し出している所へ行くかホテルなどでも借りられるところもありますので聞いてみましょう。街に借りに行く時は、「FOR RENT」と書かれたところに寄れば貸してもらえます。値段は一日かりて2~3ドルとかなり安いです。ただしレンタサイクルで行かれる場合は天気や気温に激しく左右されますので気を付けてください。体力に自信がある方、早朝など自由に行動したい方はいいかと思います。
おすすめはチャーターです。車、トゥクトゥクともにホテルまでの送迎もありますので安心です。チャーターの良いところは、全て要望通りに周ってくれ、きちんと指定場所で待っているところです。待っている時間や毎回毎回移動の際のトゥクトゥクを探して値段交渉する手間も省けて、スムーズに移動できます。
Ⅳ、入場チケット
アンコール遺跡群を見学するのには、アンコールパス(Angkor Pass)と呼ばれる入場券が必要です。これを購入すれば、どの遺跡も見学する事が出来ます。入場券は3種類あります。一日券が37ドル。三日券が62ドル。七日券が72ドルになっています。カンボジアの物価からするとかなり高く感じるかもしれませんね。
購入場所はアンコール遺跡とは別の場所にありますので、まずはチケット購入所に向かいましょう。トゥクトゥクやタクシードライバーに言えばうぐに連れて行ってもらえます。売り場のオープンは朝の5時ですが、朝日を見るために朝4時頃からかなりの人が並んでいます。買えない事はありませんが、朝日を見に行きたいのであえば、早めに並んでオープンと同時にチケットをGETして、すぐに遺跡に向かわなければいけません。
3、終わりに
長くなりましたが、以上がアンコール遺跡に行く際の基本情報です。これだけ知っておけば困る事はほとんどないでしょう。さあ準備が出来たらようやく遺跡巡りです!次の後編では実際にアンコール遺跡に行った上での情報や周り方をお伝えしていきたいと思います。ぜひ読んでみてください。