三重県で初詣をと考えた際に、まず頭に浮かぶのは伊勢神宮ではないでしょうか。正式には「神宮」と言い、内宮・外宮以外に別宮や摂社・末社など計125の宮社からなります。
それ以外のお寺や神社も三重県内にたくさんあるにも関わらず、伊勢神宮があまりにメジャー過ぎて陰に隠れてしまっています。
そこで、初詣にふさわしい伊勢神宮以外の三重県の神社とお寺を7ヶ所厳選しました。ぜひ参考にお出かけください。
椿大神社
出典:メルシオと僕らの〝四苦八苦〟 – So-net
伊勢国一之宮として古くから信仰を集め、主祭神は猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)。天孫降臨の際に瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を道案内した神様。
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そのため交通安全や旅行安全、迷っている事から良き方向へと導いてくれる神様です。木々の生い茂る深い森に包まれ、訪れた人に癒しの時間を与えてくれます。
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長い参道の突き当たりに拝殿があり、その奥には総檜で神明造りの本殿があります。こちらに、猿田彦大神をはじめ三十二神をお祀りしています。
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境内には、猿田彦大神の妻神である天之鈿女命(あめのうずめのみこと)を祀る椿岸神社も。
夫婦円満・縁結びなどにご利益があると言われますが、芸事の神様でもあるため芸能界で活躍する著名人も多く参拝に訪れています。
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近くには招福の玉があり、願い事を念じて「祓へ給へ、清め給へ、六根清浄」と唱えながら3回撫でると願いが成就するそうです。
さらに運気を上げるために!
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また、境内にある『かなえ滝』は特にパワーが強い場所と言われ、写真を待ち受けにすると更に恋愛運がアップすると言われます。
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周りを考えずに撮ることに集中してしまう人が多いのですが、そんな姿を神様はどこかできっとご覧。
まずは手を合わせて、他の人に迷惑にならないように写真を撮らせていただきましょう。
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おみくじも椿大神社らしいもので、椿の花をモチーフに折られています。その中にはかわいいチャームが入っていて、3種類の椿と巫女さんの形をしたものの計4種類の内1つが入っています。
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巫女さん型はレアらしく、なかなか出ないとか。御朱印帳も、手塚プロダクションとコラボした表紙がとても素敵です。
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時間があれば、椿会館内のお食事処で昼食をしていきましょう。ここでは名物の椿とりめしがいただけます。鈴鹿地方では古くから家庭料理として親しまれてきたとりめし。
出典:弘法大師「空海」
遠路はるばる参拝に来られた方へ、先代宮司夫人が振る舞ったことに始まります。「鶏めしの素」は売店で購入できるので、お土産にぜひどうぞ。
多度大社
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御神体山として崇められる標高403mの多度山の麓に鎮座し、北伊勢地方の総氏神として信仰を集めています。
出典:宇宙~そら~の音とすてきな香り
創祀は明らかではありませんが、社伝によると雄略天皇の頃(420~480年)には社殿が造営されていたようです。
出典:放浪ジャーナル – 行政書士 矢野浩一事務所
その後も皇室や朝廷、さらには江戸時代に桑名藩主本多忠勝公により莫大な寄進を受けるなど崇敬を集めてきました。
多度大社には本宮と別宮、摂社・末社があります。本宮の御祭神は、天照大神の第3皇子の天津彦根命(あまつひこねのみこと)で、相殿神は面足尊(おもだるのみこと)・惶根尊(かしこねのみこと)の二柱。
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別宮の一目連神社の御祭神は、天津彦根命の御子である天目一箇神(あめのまひとつのみこと)。
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江戸の昔から「お伊勢参らばお多度もかけよ、お多度かけねば片参り」と言われ、伊勢神宮参拝の折には多度大社も併せて参拝するのが当たり前でした。
天下の奇祭と言われる上げ馬神事とは?
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毎年初詣の時期には40万人もの参拝客が訪れる三重県内でも有名な神社ですが、県外の方にもよく知られるようになったのは上げ馬神事という行事が関係しているかもしれません。
南北朝時代から続くこの行事は、多度大社の例大祭に行われるもので一般的に多度祭と称されます。
華麗な武者姿の若い騎手が馬と一体となり、2m程の急坂を猛スピードで駆け上がっていきます。
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毎年5月4・5日に開催され、その勇壮な姿を見ようと10万人もの観光客が集まります。4日は12回、5日は6回行われますが、壁の頂上まで上がれるのは例年3~4回だとか。
その回数でその年の豊作・凶作を占うそうです。1978年には、三重県の無形民俗文化財に指定されています。
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授与品なら恋叶守りや金色の金運守りが人気で、何でもうまく事が運ぶよう願う方なら「うまくいくお守り」がオススメ!
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さらに絵馬にも「うまくいく絵馬」があり、絵馬が縦に9つ繋がっています。これなら9個分のお願い事が1度でできる、なんとも欲張りな絵馬です。
頭之宮四方(こうべのみやよもう)神社
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日本ではここだけという、頭の神様。御祭神は唐橋中将光盛卿(からはしちゅうじょうみつもりきょう)で、桓武天皇の末裔にあたる方です。
しかし、なぜ頭の神様なのでしょうか?それにはこんなお話が残されています。
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神社のすぐそばに唐子川があります。昔、この上流にある山の上に唐橋中将光盛卿が住んでおられました。そして時が流れ、唐橋中将光盛卿が亡くなってしばらく経った後のこと。
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上流からドクロが流れてきて、河原で遊んでいた子供達が拾い上げます。そして怖がることなくドクロで遊び始めました。
しかし通りかかった老人がそれを見つけ「不浄なり!」と叱りつけ、ドクロを捨ててしまいます。
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老人はその後急に苦しみだし、村人達に向かい大声で話し始めます。「私は唐橋中将光盛卿である。せっかく子供達と楽しく遊んでいたのを不浄とは何事か!もし私のドクロをこの場所へ祀るのであれば、皆に幸せを与え末永く守護するであろう。」
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これを聞いた村人達は、すぐさまドクロを祀るための神殿造りを始めます。こうしてできたのがこの頭之宮四方神社で、鎮座は1191年と伝えられています。
飲んで、撫でて、頭が良くなる!?
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それ以来、首から上のお願い事を聞いてくださる神様として崇められています。
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境内には本殿と拝殿のほか、知恵の水と言われる御神水の頭之水、いくつもの顔が集まったように見える頭之石などがあります。
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御神水に触れ、頭之石を撫でて利益を得ようと、頭の神様と言うことから多くの受験生がお願いに訪れるそうです。
毎日頭をフル活動している現代人やボケ防止にと考えている方に、とても頼りになる神様です。
専修(せんじゅ)寺
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全国に600以上もある真宗高田派の本山である専修寺は、親鸞聖人によって開山。2017年11月28日に、御影堂と如来堂が建造物としては三重県初となる国宝に指定されました。
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東京ドーム2個分に相当する規模の境内には、他にも国の重要文化財に指定されている11棟も。
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栃木県真岡市の本寺専修寺とともに親鸞聖人のご遺骨があり、1672年に造営された御廟に一部を埋納しています。主な堂宇は、1580年・1645年の焼失後に再建されています。
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広い境内に立ち並ぶ建物の中で、やはり一番の見どころとなるのが国宝の御影堂と如来堂。
現存する木造建築としては全国5番目の大きさを誇る御影堂は、中央の須弥壇に親鸞聖人の木造を安置。
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1679年に落慶法要が行われ、美しい天井画や軒裏にある細やかな彫刻も素晴らしい。如来堂は御影堂の西側に建ち、御本尊の阿弥陀如来立像をお祀りしています。
煌びやかさと緻密さの競演!
出典:観光三重
1983年から7年半の歳月をかけ、1990年には修繕工事が終了しました。内部には金箔で装飾するなど、その美しさと繊細さに思わずため息が出ます。
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ほかにも如来堂の正面に建つ檜皮葺の屋根が特徴的な唐門や、1704年建築で2階部分に釈迦三尊像を安置する山門。
出典:歩く旅
御影堂と如来堂を結ぶ全長31.86m板張りの廊下・通天橋、1712年から町の人に時刻を知らせていた大太鼓のある太鼓門。親鸞聖人と歴代上人の御廟や、宝物館。とにかく見どころがたっぷり。
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また蓮の寺としても有名で、6~7月なら白やピンクの美しい蓮の花を見ることができますよ。
正福寺
出典:いなみや須美
天平年間(729~748)の頃に、聖武天皇の勅願によって僧・行基が開山。真言宗高野山派の寺院で、標高336mの青峰山の山頂にあるためアクセスはよくありませんが、ぜひとも訪れるべきお寺です。
出典:Yahoo!ブログ – Yahoo! JAPAN
青峰山は古くから海上守護の霊峰と崇められ、漁師や巫女さん・船舶関係者などが祈願に訪れます。
御本尊は黄金の十一面観音菩薩で、相差の海からクジラに乗って現れたと伝えられています。
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出典:北海道中小企業家同友会 くしろ支部
境内には山門や金堂・鐘楼堂・聖天堂・庫裏など17棟の堂宇が並び、山の上にあるとは思えないような立派さに驚かされます。
深い山の中で出会う重厚な建物に圧倒!
出典:山・MTB・写真
派手さはありませんが、丁寧に施された彫刻が見事です。特に山門にある鳳凰や龍などは一見の価値あり。
たくさんの彫刻の中には伊勢海老もあるとか。よく探せば見つかるかもしれません。
出典:神宮巡々2
鳥羽市の文化財にも指定され、1842年に完成。江戸時代の俗謡には「鳥羽藩に過ぎたるものの1つ」と謡われています。山門の前には、1845年に奉納された高さ7mの石灯籠も。
出典:Yahoo!ブログ – Yahoo! JAPAN
毎年、旧暦1月18日(2019年は2月22日)に御船祭(おふなまつり)という例祭が行われます。
参道には露店が並び、境内には各地から奉納された色鮮やかな大漁旗がはためきます。当日は、御本尊の十一面観音菩薩も開帳されます。
出典:伊勢志摩観光ナビ
三重四国八十八ヶ所霊場・東海三十六不動尊霊場・伊勢西国三十三ヶ所観音霊場などの札所にもなっているため、霊場巡りの参拝客も多く訪れます。
関地蔵院
出典:ワシモ(WaShimo)
741年に、その当時諸国に流行していた天然痘から人々を救うため、僧・行基がこの地に地蔵菩薩を安置したことが始まり。
出典:東海あちこち ときどき日記
806年に地蔵堂が建てられ、御本尊の地蔵菩薩は日本最古と言われます。このお地蔵様は、一休和尚に縁があります。
出典:フォートラベル
一休和尚とお地蔵様との関係って?
本尊のお地蔵様を作り直した時に、ちょうど通りかかった一休和尚に開眼供養をお願いしました。
すると「釈迦は過ぎ 弥勒はいまだ出でぬまの かかる浮世に目明しめ地蔵」と唱えた後に、何と立ち小便をして去って行ったそうです。
出典:Network2010
これを見た村人はひどく怒り、別のお坊さんに頼んで供養をやり直しました。その夜村人の一人にお地蔵様が取り憑き、高熱を出してしまいます。
そして「せっかく名僧が開眼供養をしたのに、なぜやり直したのか。元のようにして返せ」と告げたそうです。
驚いた他の村人が慌てて一休和尚を追いかけて、桑名の宿でやっと追いつきました。
出典:大阪食べ歩き&旅とグルメの放浪記
そして今までのでき事を話すと、「もう引き返せないので、この下帯を持ち帰って地蔵の首にかけるように。私が唱えた唄を3回繰り返して唱えよ。」と伝えました。
村に戻り、言われたとおりお地蔵様の首にかけたところ、たちまち村人の熱が下がったそうです。関のお地蔵様が今でも首に麻の布を巻いているのは、こんな伝説からと言われています。
出典:伊勢神宮
寺域はそれほど大きな規模ではありませんが、関宿の中ほどに位置していることから多くの観光客が足を運びます。
出典:フォートラベル
本堂と鐘楼・愛染堂の3つが国の重要文化財に指定され、1700年に建立された本堂の天井には仏典を題材にした174枚の美しい天井画があります。
これは元禄時代の絵師・狩野永敬により、10年の歳月をかけて描かれたもの。1630年に改築された愛染堂には、本尊の愛染明王をお祀りしています。
出典:Twitter
毎月第3日曜日には境内で「関の地蔵さんおもしろ市」が開催され、日用品やアンティークなどを販売する露店が並びます。
敢國(あえくに)神社
出典:蚊蜻蛉おやじの影撮り草子 かとんぼ
伊賀国一之宮で、交通安全や健康長寿の神である大彦命(おおひこのみこと)が主祭神。
医薬や酒造りの神であり恵比寿様とも称される少彦名命(すくなひこなのみこと)と、近代産業の神である金山比咩命(かなやまひめのみこと)を配神としてお祀りしています。
出典:セミリタイア日記
社伝によると658年の創建と言われ、1300年以上の歴史があります。お参りには、表参道と裏参道の2つから。できれば表参道から進んでいきましょう。
出典:フォートラベル
大きな朱塗りの鳥居を過ぎると、すぐに社務所と手水舎があります。この手水舎の水は、社殿脇から湧き出す水を使用しています。飲用も可能で、わざわざ遠方から汲みに来る方もいるほど。
出典:横浜ときどき旅 – FC2
階段を上がると拝殿があります。その奥には六所社・九所社、そして本殿があります。
境内には、子授社・神明社・若宮八幡社・大石社・市杵島姫社などの小さなお社もたくさんあります。
出典:フォートラベル
その中で階段を上り詰めた最も奥にあるのが「むすび社」。縁結びにご利益があるとされます。ここには丸い木の玉に赤い糸の付いた『大願結びの実』が掛けられています。
お社は小さくてもパワーは最強!?
出典:神社に一礼
実の中に入っている神を取り出し、願い事を書きます。それを元に戻して閉じ、「むすび社」へ糸を結び付けて祈願します。
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この場所で『大願結びの実』を手に入れることができないので、事前に社務所の授与所でいただく必要があります。
万が一忘れてここまで来てしまうと、階段を下りて上ってを繰り返すことになるので注意が必要です。
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また鯛の形をした「一年安鯛みくじ」は、釣竿を使って釣るというアトラクション的な要素が楽しめるのもポイントです。
伊勢神宮以外にも、素敵な神社やお寺がたくさんある三重県。一年で一番最初に出かける、まさに初詣にふさわしい神社やお寺ばかり。
観光客には意外と知られていない場所もあるので、いつも伊勢神宮のお参りばかりという方はぜひこの機会に出かけてみてはいかがでしょうか。
※拝観時間が決まっている場合がありますので、お出かけ前にHP等で必ずご確認ください。